- 2016.01.25 Monday
新年の寿ぎ
新しい年を迎えまして、寿ぎのご挨拶を申し上げます。穏やかな晴日に恵まれたお正月があっという間に過ぎ、 今年は松の内があける前からすっかり仕事モードに入ってしまう暦巡りでしたね。 私は大晦日のシンとした寒気や、元旦のキリッとした初御空に包まれるのが好きです。 そしてそこから続く"ハレの日"の数日間。 厳かな静けさと共に迎える新年は日本古来のものだと思います。 その非日常な静けさの中で自分をリセットするタイミングを お正月に与えて頂いているような気持ちがするのです。 「今年の目標」、というか「心覚え」のような事を毎年新しく書き始める手帳に記します。 一年の間には記した志を忘れ、或は真逆をしていたりもしますので 時々ページを開いては年頭の初心を思い起こす…という事を繰り返しています。 「吉祥寺」という縁起の良いお名前にあやかりまして、お正月の写真を撮りました。 柔らかものを着ても「柔らかくみえない」と言われることの多い私が 盛大柔らかくしているコーディネート例です。
【タイトル;初春に吉祥を纏う〜今年も良いことが沢山ありますように〜】 ◎着物…藤色小紋。宝尽くし紋様。 ◎帯…織名古屋帯、梔子色。鱗紋の中に唐花模様。 ◎刺繍半襟…御所車紋様。
《小紋ですがお正月らしい柄のお着物と、 格のある織紋様の名古屋帯を合わせてキチンとした印象に仕上げました。 半襟の刺繍「御所車」は平安の王朝文化を表す雅な模様です。 小紋に合わせているので金銀糸ではありませんが、ハレの日の装いに華やかさをプラスします。 新しい年が素晴らしい一年となることを願ってお目出度い紋様を合わせた、 初詣や一月のご挨拶に向くコーディネートです。 半襟を刺繍ではなく無地の白ものに変えれば、初釜等のお茶会にも良いと思います》 ☆レース部分が濃色からグラデーションになっているビロードのショールは、 地紋様が縫取りで出ている桃花色の道行きと共に私のお気に入りです☆ 今年も皆様にたくさんの吉祥が舞い込みますように、 心からお祈り申し上げます。 本年も大江戸和子をよろしくお願いいたします。
平成28年正月吉日 結城かヅ子